赤い宇宙船で来た

育った環境で悪影響を受けた記憶と感情の棚卸しなどをしています。吐き出しが多いです。あとは、メモ、日記、ひとりごとです。

虐待と懲戒権

子供の虐待の報道が毎日の様にあります。

私の心の時限爆弾のカウントダウンが進み、年々精神的に不安定になる中、10年位前に"毒になる親"や"不幸にする親"に出会ったことで、何とか抑え込んでいた感情の蓋が開き、猛烈な苦しみを感じなければならなくなりました。それから間もなく、TVや新聞で子供に対する虐待の報道が増えていきました。親に対する怒りや憎しみが噴き出してしまった状態の私は、虐待の報道を目にする度に自分の事と重なり、親への怒りに震えて悶えていました。
怒りや憎しみはどんどん出てきて、止められなくなっていきました。
そんな中、私は報道にかこつけて、母に虐待について自分の意見を言いました。
母の様子が段々変わっているのはわかっていましたが、私は敢えてそれを煽る様に更に話し続けました。すると我慢しきれなくなった母は
「あんた!それ以上言ったらどうなるかわかってるんやろうね!?」
と凄んできました。
私は、ただ報道される虐待について話しているだけ。「あんたは虐待してたんだよ!」というメッセージはガンガン出していましたが、あくまでもニュースの内容がベースで、母がしていたとは一言も言っていませんでした。まぁ、喧嘩を売る...と言うか、揺さぶりをかけたのですが、母は予想外に思いっきり反応してきました。
その反応の仕方には驚きましたが、その様子が余りにも滑稽で哀しささえ有りました。
母は今にも掴みかかってやろうかという雰囲気で凄んできたのですが、体重こそかなり負けてるけれど、今となっては身長も年齢も力も体力も私の方が上。なのにこの人は未だに凄めば、子供は小さくなって黙ると思ってるのか...と思いました。
「何でお母さんに凄まれんなあかんの?私はニュースとかで言ってる虐待について話してるだけやのに、何で?」
と私が言うと、母は悔しそうに黙ってその場から離れました。
母は私の揺さぶりに我慢できず結果的に自分が虐待していた事を行動で認めてしまいました。

親には懲戒権というものがあるらしいです。

・第820条(監護及び教育の権利義務)
親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。
・第822条(懲戒)
親権を行う者は、第820条の規定による監護及び教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる。

民法の注釈書には懲戒の具体的内容の例として、
「懲戒のためには、しかる・なぐる・ひねる・しばる・押入れに入れる・蔵に入れる・禁食せしめるなど適宣の手段を用いてよいであろう(以下、省略)」

と書かれているそうです。

なんなんでしょうかね、コレ。
虐待を思いっ切り容認してます。
「子の利益の為に」とか書いてるけど、そんなの振りかざして、そもそもこれが毒親の発言そのもの。
ふざけんなよ!って思います。
愛の下には暴力も許される?そんなことあるわけないです。
国連からの勧告で政府は動かざるを得なくなりました。千葉の女の子の悲しい事件で、行政の根本的な対応が問われることにもなりました。
体裁が悪くならないと、恥をかかないと何も変わらない、何も認めない姿勢にもどかしさや腹立たしさを感じます。それに今から何か変わったって、私がした虐待の経験や、こんな辛い事があったんだと人に言っても信じてもらえない、耳も傾けてもらえない、あなたが悪いんだと言われた苦しみや悲しみは変わりません。それでもこれを機に、悲しい事件が少しでも減ってほしいと思います。